サヌカイトの意味・効果
*香川県坂出市金山・けいの里 *和名:讃岐石(古銅輝石安山岩) 『オリンピック開会を告げた聖なる響き』 マグマが冷却・固化し形成される安山岩の中でも特に緻密で硬いガラス質の安山岩「サヌカイト」はとても特殊な鉱物です。明治時代、地質学者・ナウマン氏がドイツに持ち帰り、岩石学の権威・ワインシェンク氏がその響きに驚き、世界に類をみない讃岐の安山岩を「サヌカイト/讃岐岩」と命名。天上の鐘の音と称えられる聖なる響きは、1964年東京オリンピックの開会を告げる音に選ばれました。 『弘法大師・空海と讃岐岩』 弘法大師・空海が生誕した香川県に産し、各地で鋭利な石器が出土する「サヌカイト」は、澄んだ音色を放つため地元では「カンカン石」と呼ばれます。中でも、坂出市金山「けいの里」のサヌカイトはさらに緻密で硬く、清らかな音色が響くため、聖なる楽器「磬(けい)」の材料となり人々と天上の世界を繋げてきました。神話の神「カナヤマヒコ、カナヤマヒメ」が住まう金山は、悪魚退治で命を落とした八十八人の武者を甦らせた霊水が湧く「八十場霊泉」、行基が開山し、その後、空海が訪れ、山の神から授かった宝珠を金山に奉納、荒廃した寺を整え、仏像を彫り、修行をおこなった四国霊場七十九番札所「天皇寺」などが鎮座する清らかな地です。また、同じくサヌカイトを産する奈良・大阪にまたがる「二上山」は、極楽浄土の入り口として信仰を集め、山麓には空海も訪れた国宝・當麻曼荼羅を有する「當麻寺」があり、改めてサヌカイトと弘法大師・空海の深い繋がりを感じます。
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